2015.09.15
肘部管症候群
肘の内側をぶつけて指先に痛みやしびれを感じたことはありますか?
この部分(肘の後内方)には小指および環指(小指側半分)を支配する尺骨神経が通っている尺骨神経溝と
2頭の尺側手根屈筋間を結ぶ靭帯性組織とで形成されるトンネルがあり、肘部管といいます。
この肘部管が何らかの原因により狭窄をきたすことで、尺骨神経麻痺が起こります(肘部管症候群)。
腕を多く使う高年者に好発し、初期は小指・環指のしびれで、
肘を曲げて寝ているとしびれを強く感じたり、肘の痛みを伴います。
肘部管を軽く叩打すると小指・環指周辺に放散する痛みを感じたり(チネル徴候)、
尺骨神経が支配する母指内転筋の筋力低下のテストとして、
母指と示指で紙など薄いものを側方つまみで引っ張りう検査をすると、
母指の関節が曲がって、
母指内転筋を母指屈筋で代償しようとします(フローマン徴候)。下記参照
基本は保存療法で行い、安静を保ち腫れが引いてくると症状も軽快してきます。