2015.10.08
テニス肘(上腕骨外側上顆炎)
「テニス肘」その名前は皆さん一度は耳にしたことがあると思います。
実際その症状はどんなものなの?手術をしなきゃいけないの?テニスができなくなるの?
などいろいろな疑問が出てくると思います。
テニス肘は必ずしもテニスプレイヤーだけに限定された症状ではありません。
ただ中高年のテニス愛好家に多く見られる症状から名前が付けられました。
正式名称は上腕骨外側上顆炎(じょうわんこつがいそくじょうかえん)といい
肘の外側にある骨の外側上顆と呼ばれるところに炎症症状が起きたことを指します。
{症状}
・テニスのおいてのバックハンドストローク
・重いものを持ち上げたとき
・タオル、雑巾などを絞った時
などの時に前腕から肘の外側にかけて走る痛みが出現してきます。
症状が悪化してくると熱感や腫れを伴い日常生活の些細な動作にも痛みが走るようになってきます。
{原因}
手首を上にあげる(背屈)動作に必要な筋肉である長・短橈側手根伸筋、総指伸筋などが外側上顆に付着しておりその筋肉が収縮することで初めて背屈動作ができるのですがその際には外側上顆には必ずストレスがかかります。
手首の背屈動作が多ければ多いほど外側上顆にはストレスがかかり、最後には炎症を引き起こしてしまうオーバーユーズ症候群です。
{治療}
当院では保存療法でほとんどの患者様が完治しております。
まず原因である手首の背屈動作を制限する事が重要で、日常生活の細かい動作から見直していただく必要があります。
例えば片手で物を持つ際に手のひらを下にした状態で物を持つと、前腕の伸筋が引っ張られ外側上顆にストレスがかかり痛みが発生します。
逆に手のひらを上にした状態で同じものを持つと痛み無く持つことができます。
それは前腕の伸筋群ではなく反対の屈筋群が主に働き外側上顆にかかるストレスを軽減してくれているのです。
このような動作指導に加えて当院では
・電気療法
・温熱、冷却療法
・手関節の固定法
・テニス肘専用のサポーターの処方
など多様な治療で患者様の症状に合わせたアプローチをさせて頂きます。
痛みを感じたら我慢せず一度ご相談ください。