2015.10.10
五十肩
五十肩・四十肩の正式な病名を 「肩関節周囲炎」 といいます。
肩関節周囲の組織の加齢的変化を基盤として、明らかな原因がなく発生します。
発症する年齢は50歳代に最も多く、次いで60歳代、40歳代と続きます。
一般的には片方の肩だけですが、両方の肩に起こることも2~3割ほどみられます。
肩関節周辺の痛みと可動域制限(動きの制限)を症状とする疾患で、
特に夜間から朝方にかけて痛みが強くなるという特徴があります。
1.痛みが強い急性期
2.痛みは徐々に軽減されるが、可動域制限が残ってしまう慢性期
3.症状が改善してくる回復期 の3段階に分けられます。
急性期に夜間痛が起きるのは、肩が冷えたり、重たい物を持ったり、
痛い方の肩を下にして圧迫が加わることなどが原因として考えられます。
痛みが強い時は三角巾やアームストラップなどで安静を図り、消炎鎮痛薬などで
炎症を抑えます。
慢性期になると夜間痛などの強い痛みは軽快してきますが、
腕を挙げたり、回したり出来ず運動制限が残ります。
特に回旋障害が残りやすく、結帯(後ろで帯を結ぶ)・結髪(髪をゆう、とかす)動作など
ちょっとした日常の動作が困難になります。
治療は、温熱療法・電気療法・運動療法などの保存療法でおこないます。
肩の疾患で、腱板損傷や石灰沈着性腱板炎などもあります。
自己判断せずに専門医にご相談ください。