2015.11.01
タナ障害
膝の痛みの中で曲げ伸ばしをしたときにひっかかり感やパキンという音を伴う疾患にタナ障害というものがあります。
膝蓋骨(膝のお皿)と大腿骨の間に、滑膜ヒダがものをのせる棚の様に張り出してみえるのでタナ障害(棚障害)と呼ばれています。
滑膜ヒダは、母親の胎内にいる胎児期に一時的に作られるもので、特に何の機能も持たない組織のため切除しても問題ありません。
膝の屈伸時、歩行時痛、曲げ伸ばしの際のひっかかり感などが主な症状でひどいものだと膝のロッキング症状(屈伸伸展制限)が現れることがあります。
膝蓋骨(膝の皿)の内側下方に索状に触れることができ、その部分を押すと痛みが出ます。
また膝の屈伸時、膝蓋骨の内下方にクリック音を食事する場合もあります。
タナ障害は膝の曲げ伸ばしを繰り返すことで、滑膜ヒダが膝蓋骨と大腿骨の間に挟まりこすれて炎症、腰腫れや痛みが出る症状です。
好発年齢は様々ですがスポーツをしている学生に発生することが多く膝の屈伸と打撲を伴うスポーツ種目によく見られます。
筋肉が疲労していると筋肉が緊張しているため摩擦が強くなりタナ障害の症状が出やすくなります。
例
野球、バスケットボール、バレーボール、ハンドボール、陸上競技
症状がひどくない場合は運動量を抑えたりアイシングや消炎鎮痛剤や大腿部の筋肉のストレッチをして対処します。
軽度の場合は激しい運動を抑え柔軟性が保持できれば炎症が引いてきます。
痛みは何度も繰り返したり数ヶ月で渡って症状が改善しない等重症の場合は外科的にヒダの部分を切除する場合もあります。