2015.11.07
ベーカー嚢腫
ベーカー嚢腫は膝の裏側(膝窩部)が腫れる疾患で、、膝を曲げる際に圧迫感や違和感を感じたり、
膝を伸ばす際には痛みを伴うこともあります。
50歳以降の女性に多くみられます。
変形性関節症、関節リウマチ、使い過ぎなどにより膝関節内で炎症が起き、
この関節液(関節軟骨に栄養を与えたり、潤滑剤として摩擦を減らすための役目をしている)が増えて、
関節包という袋に関節液が貯留し、嚢胞を形成して膝の裏側に突出した状態です。
この嚢胞は拡大してふくらはぎの筋肉内まで広がることもあります。
また、血管を圧迫し、膝窩静脈の血栓性静脈炎を引き起こすことも稀にあります。
基本的には保存的治療で、炎症を起こしている基礎疾患の治療を行っていきますが、
膝関節の可動域が悪化をしたり、強い痛みが生じた場合は注射器で穿刺し嚢胞を縮小させたり、
外科手術で嚢胞を切除することもあります。