2017.08.05
弾発股
ランニング等のスポーツ中に股関節が音を出して痛みを生ずる「弾発股」という疾患があります。
あまり聞きなれない疾患だと思いますが、股関節の痛みの原因の一つにこの弾発股があります。
弾発股とは
股関節の曲げ伸ばしの際に関節周りの筋肉が骨と擦れることで痛みや引っかかる感じ(弾発現象)を生じ、筋肉の収縮の際に「パキッ」「ポキッ」「ガリガリ」などの音(クリック音)を発するのが弾発股の特徴です。
弾発股には外側型、内側型の二種類がありそれぞれ関わる筋肉、骨が異なります。
ただし、必ず痛みが発生するわけではなく無痛性でクリック音や弾発現象のみのケースも存在します。
外側型
弾発股では外側型の発生率が多く、太ももの付け根の外側に痛みが発生します。
大腿部の外側を通過する腸脛靭帯と大腿骨の大転子と呼ばれる骨の一部分が、股関節の運動によりこすられ弾発現象が発生してしまいます。
内側型
大腿骨や骨盤に腸腰筋が引っ掛かり弾発現象を生じることがあり、主に鼠径部の部分に好発します。
股関節周りの筋肉(主に腸腰筋、大腿筋膜張筋、縫工筋など)の緊張を緩めたり、
骨盤の矯正をしたり、ストレッチをして硬くなった筋肉や靭帯の柔軟性を回復させてあげることで、
少しずつ痛みが緩和してきます。