2017.01.17
筋肉の痙攣(けいれん)②
筋肉の痙攣には原因によって種類があり、それによって処置の方法も異なります。
①筋肉の損傷
骨折や肉離れの際に損傷した組織を保護する為筋肉が痙攣を起こす場合があります。
損傷部位が動くのを最小限に抑えるため、周りの筋肉(拮抗筋や協力筋)が痙攣を起こします。
例・・・腓腹筋を損傷した場合のハムストリングスや前脛骨筋など
②運動による痙攣
強度の運動を行った後、運動中に痙攣を起こす場合があります。
運動中、急に筋肉を引き伸ばされたり、バランスを崩したりした際などに発生します。
ウォーミングアップ不足や筋肉の柔軟性の欠如などが原因の場合が多いですが、冬の寒い時期などの外的な要因のケースもあります。
③水分不足、ミネラルの不足
運動後や夏の暑い日などには必ず汗をかきます。
その際には汗によって体内から水分、ミネラル(カルシウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム)が消費され脱水症状を引き起こします。
ミネラルは筋肉、神経の調節を行っており、その値が不足すると筋痙攣を引き起こしやすくなってしまいます。
これはスポーツに限った話ではなく、暑い日に外で仕事などをしていた場合も同様ですので注意が必要です。
熱中症などで気分が悪くなった際に水道水ではなくスポーツ飲料や食塩が常用されるのは上記の理由がある為です。
④血行不良による筋痙攣
体の血行が悪い人に痙攣が起こるケースがあります。血液は酸素を運ぶ働きがある為血行不良の場合筋肉が酸欠状態になる為筋痙攣が発生しやすくなるのです。
特に心臓から遠く血液が回るのが遅いふくらはぎに痙攣が多く発生しやすくなります。
このケースは筋肉の動きが少ないデスクワークの仕事の方や、手芸、読書などが趣味の方などに多くみられます。
⑤テタニー
テタニーとはカルシウムやマグネシウム不足による筋痙攣のことを指し、全身の筋痙攣のほかに両手足の痺れや顔の引きつりなどの症状が出現します。
テタニー症状は副甲状腺機能低下症や過換気症候群、カルシウム摂取不足、ビタミンB欠乏などによって引き起こされます。