2016.01.31
ストレッチ基礎知識④(ダイナミックストレッチ)
スタティックストレッチが筋肉を一定方向に伸ばして柔軟性を高めていくのに対してダイナミックストレッチは動きながら関節、筋肉を様々な方向に動かしていくことで筋肉の柔軟性、関節可動域を高めていくストレッチ法です。
スタティックストレッチが静的ストレッチと呼ばれるのに対して、ダイナミックストレッチは動的ストレッチと呼ばれます。
サッカーのブラジル体操やロサンゼルスドジャースの前田健太選手のマエケン体操などが代表的ですが、スポーツをやったことがある人一度は目にした事があると思います。
また、スタティックが練習後のクールダウンに適しているのに対して、ダイナミックは練習前のウォームアップに適しています。
その理由は伸ばしたい筋肉の逆の働きをする「拮抗筋」も一緒にストレッチができそれぞれのスポーツに適した動きを取り入れることによって特有の動きに適した筋肉の柔軟性を獲得したり、筋群間の協調性を整えたりすることのできるストレッチ法です。
また動きながらストレッチを行うことで交感神経(活動するための神経)が活発になりスポーツ本番にスムーズに入れるようになります。
関節には滑液(かつえき)という関節の潤滑油の役割を果たす液体がありますがこの滑液は関節内にある関節包と呼ばれる部分に存在しており、関節を動かすことで分泌されます。
しかし痛みやケガ、または生活習慣によっては関節を動かさないまま長期間過ぎてしまうと滑液が分泌されず関節拘縮と呼ばれる状態になってしまいます。
その際のリハビリに使われるのもダイナミックストレッチで当院でもリハビリとして利用しています。
注意点
・体がある程度暖まった状態で初めはゆっくり行う事
筋肉が冷えて固まった状態でいきなり大きく速い動きを行うと筋肉の損傷や痙攣のリスクがあります。
・左右両方均等に行う事
スポーツの特性上筋肉の左右の使い方の違いはありますがダイナミックストレッチでは左右均等に行うとケガのリスク軽減につながります。
・これから使う筋肉、関節を意識して体を動かす事
以上を踏まえてダイナミックストレッチを行っていただくとより効果的なウォーミングアップ、リハビリが行うことができます。
実際に試す機会があったらお試しください。