2016.04.03
前十字靭帯損傷(断裂)
膝の靭帯の中で最も重要で一度損傷してしまうと日常生活に支障をきたしてしまう靭帯が「前十字靭帯」です。
前十字靭帯は大腿骨(ももの骨)から脛骨(すねの骨)に向かって付着し大腿骨の前方への滑りを抑えるストッパーのための強力な靭帯で関節の安定性に関わる靭帯のため日常生活に不可欠な靭帯です。
前十字靭帯を損傷するときはサッカー、バスケットボール、ラグビーなどのコンタクトスポーツ、スキーなどの急な方向転換を強いられるスポーツなどで損傷することが多いです。
例を挙げると
・ラグビー、アメフトなどのタックル
・バスケット、サッカーなどのプレー中の切り替えし
・バレーボールのジャンプ後の着地
・スキーでの転倒時に膝を捻る
など膝関節に強力な外力、捻りがかかると損傷しやすく一度損傷してしまうと膝の不安定感(歩行、屈伸時などに膝がグラグラする感じ)が出現してきます。
前十字靭帯損傷の症状
・受傷時に断裂音(pop音)が聞かれる
・受傷後は激痛が発生し損傷度合によっては歩行が困難になる場合がある。
・受傷後膝に関節血腫(靭帯損傷による内出血が関節内に溜まること)が見られ膝の見た目もかなり腫れ上がった状態になります。
・前十字靭帯を損傷したままスポーツに復帰すると、前方に滑るのを止めるストッパーがないため膝崩れ(膝がガクッとなる)現象や二次的な半月板損傷や内側側副靭帯の損傷が起こりやすくなってしまいます。そのためスポーツ選手は手術が適応になる場合が非常に多いです。
当院ではスポーツ中に損傷する選手が多く提携病院に紹介状を送るケースがよく見られます。
多くの場合最短でスポーツに復帰するため手術の適応になることが多いですが、経験豊富な整形外科の提携病院があり手術後のリハビリも当院では行っています。
患者一人一人の症状に合わせた復帰時期、リハビリ、テーピング等を行いますので膝の急性な痛み、スポーツのケガなどは一度ご相談ください。